基礎知識

保育施設の種類を徹底解説認可・認証・小規模の違いとは?

保育園には様々な種類があり、それぞれ特徴が異なります。
この記事では、各施設の違いをわかりやすく解説します。

2026年1月作成
読了時間:約10分
保育施設の種類

この記事でわかること

  • 公立保育園と私立保育園の違い
  • 認可保育所と認証保育所の違い
  • 認定こども園とは何か
  • 小規模保育・家庭的保育など地域型保育事業の特徴
  • その他の保育サービス(定期利用保育など)

公立保育園と私立保育園の違い

保育園は運営主体によって「公立」と「私立」に分けられます。どちらも認可保育園であれば、保育料や入園選考の仕組みは同じです。ただし、保育方針や延長保育の時間などには違いがあります。

公立保育園とは

公立保育園は、区市町村が設置・運営する保育施設です。保育士は地方公務員として働いており、給与や待遇が安定しているため、ベテラン保育士が多い傾向があります。

メリット

  • • 運営が安定している
  • • ベテラン保育士が多い傾向
  • • 保育内容が自治体で統一されており安心
  • • 園庭が広い施設が多い
  • • 歴史があり地域に根付いている

デメリット

  • • 延長保育の時間が短い傾向(18時〜19時頃まで)
  • • 土曜保育がない・短い場合がある
  • • 独自のプログラム(英語など)は少ない
  • • 建物が古い施設もある
  • • 民営化の流れで減少傾向

保育士の異動について:公立保育園の保育士は数年ごとに異動があります。担任が変わることに不安を感じる方もいますが、様々な保育士と関わることでお子さんの成長につながるという見方もあります。

私立保育園とは

私立保育園は、社会福祉法人、株式会社、NPO法人などが運営する保育施設です。園ごとに独自の保育方針を持ち、特色ある保育を提供しています。

メリット

  • • 延長保育が充実(20時〜22時頃まで対応の園も)
  • • 土曜保育が充実していることが多い
  • • 英語・リトミック・体操など特色あるプログラム
  • • 新しい園舎・設備が多い
  • • 園ごとの保育方針を選べる

デメリット

  • • 保育士の入れ替わりが多い場合がある
  • • 運営法人によって質にばらつきがある
  • • 園庭がない・狭い施設もある(ビル内など)
  • • 追加費用がかかるプログラムがある場合も

運営法人の種類:社会福祉法人は福祉を目的とした非営利法人で、長年の実績がある園が多いです。株式会社は比較的新しい園が多く、延長保育など働く保護者へのサービスが充実している傾向があります。

公立と私立の比較

項目公立保育園私立保育園
運営主体区市町村社会福祉法人・株式会社など
保育料同じ(認可保育園の場合)
入園選考同じ(点数制)
延長保育18〜19時頃まで20〜22時対応の園も
保育方針自治体で統一的園ごとに特色あり
保育士公務員(異動あり)園に所属(異動なし)
施設園庭が広い傾向新しい設備が多い
🦉

Nurseeからのメモ

公立・私立の違いは「運営主体」の違いであり、認可保育園であれば保育料・入園選考は同じです。「公立だから良い」「私立だから悪い」ということはありません。延長保育の時間、園の雰囲気、保育方針など、ご家庭の状況に合った園を選ぶことが大切です。必ず見学に行って確認しましょう。

認可保育所とは

認可保育所は、国が定めた基準(施設の広さ、保育士の数、設備など)を満たし、都道府県知事から認可を受けた保育施設です。

認可保育所の特徴

1

保育料は所得に応じて決定

自治体が世帯収入に基づき算定

2

入園は自治体に申し込み

点数(指数)による選考

3

0〜5歳児が対象

施設により受け入れ年齢が異なる

4

国・自治体から補助金

運営が安定している

認証保育所とは(東京都独自)

認証保育所は、東京都独自の制度による保育施設です。認可保育所の基準を一部緩和しつつ、東京都が定める基準を満たした施設です。

認証保育所の種類

A型(駅前基本型)

  • • 駅から徒歩5分以内に設置
  • • 0〜5歳児対象、定員20〜120名
  • • 13時間以上の開所

B型(小規模・家庭的型)

  • • 0〜2歳児対象
  • • 定員6〜29名の小規模
  • • 家庭的な雰囲気での保育

認可保育所との主な違い

項目認可保育所認証保育所
申し込み先自治体施設に直接
保育料所得に応じて決定施設が設定(上限あり)
選考方法点数制施設の判断
0歳児保育57日〜など0歳児保育が必須
🦉

Nurseeからのメモ

認証保育所は認可保育所の「併願」として活用されることが多いです。認可の結果が出る前に入園を確保しておきたい場合に有効です。 また、多くの自治体で認証保育所の保育料に対する補助金制度があります。

認定こども園とは

認定こども園は、幼稚園と保育所の機能を併せ持つ施設です。保育を必要とする子どもも、そうでない子どもも一緒に過ごします。

認定こども園の4つの類型

幼保連携型

幼稚園的機能と保育所的機能の両方を持つ単一の施設。最も一般的なタイプ。

幼稚園型

認可幼稚園が保育所的機能を追加したタイプ。

保育所型

認可保育所が幼稚園的機能を追加したタイプ。

地方裁量型

認可外の施設が認定を受けたタイプ。

認定こども園のメリット

  • 保護者の就労状況が変わっても通い続けられる
  • 幼稚園の教育と保育所の保育を両方受けられる
  • 地域の子育て支援機能も持っていることが多い

地域型保育事業(0〜2歳児向け)

地域型保育事業は、待機児童対策として2015年の子ども・子育て支援新制度で創設された、主に0〜2歳児を対象とした認可の保育事業です。認可保育所と同じく自治体への申し込みで、保育料も所得に応じて決まります。

地域型保育事業の4つの種類

1. 小規模保育事業

定員6〜19名の小規模施設

2. 家庭的保育事業

保育者の自宅などで定員5名以下

3. 事業所内保育事業

企業が設置、地域枠あり

4. 居宅訪問型保育事業

自宅で1対1の保育

認可保育所との違い

項目認可保育所地域型保育事業
対象年齢0〜5歳0〜2歳のみ
定員20名以上19名以下(小規模)
申し込み先同じ(自治体に申し込み)
保育料同じ(所得に応じて決定)
3歳以降そのまま在園可連携施設へ移行

小規模保育事業(A・B・C型)

定員6〜19名の小規模な保育施設です。大規模な認可保育所に比べて、家庭的な雰囲気できめ細やかな保育が受けられます。待機児童が多い地域では積極的に整備されており、0〜2歳児の受け皿として重要な役割を果たしています。

A型

  • • 保育士資格者のみで保育
  • • 認可保育所と同等の基準
  • • 保育の質が高い傾向

B型

  • • 保育士は1/2以上
  • • 残りは市町村の研修修了者
  • • A型とC型の中間

C型

  • • 家庭的保育者が保育
  • • 定員6〜10名
  • • より家庭的な環境

小規模保育のメリット

  • • 少人数なので目が行き届く
  • • 家庭的な雰囲気で過ごせる
  • • 保育士との距離が近い
  • • 認可保育所より入りやすい場合も
  • • 慣らし保育がスムーズなことが多い

小規模保育の注意点

  • • 2歳児クラスまでなので3歳で転園が必要
  • • 園庭がない施設が多い
  • • 同年齢の子どもが少ない
  • • 行事が少ない傾向

家庭的保育事業(保育ママ)

「保育ママ」とも呼ばれる、最も家庭的な保育形態です。保育者(家庭的保育者)の自宅などで、定員5名以下の少人数の子どもを保育します。まるで「もう一つの家庭」のような環境で、お子さんを預けることができます。

家庭的保育の基本情報

対象年齢

0〜2歳児

定員

保育者1人につき3人まで(補助者がいれば5人まで)

保育場所

保育者の自宅、または自治体が用意した場所

保育者の要件

保育士・看護師資格者、または自治体の研修修了者

家庭的保育のメリット

  • • 1対1に近い手厚い保育
  • • 家庭と同じような環境で過ごせる
  • • 保育者との信頼関係が築きやすい
  • • 集団感染のリスクが低い
  • • お子さんのペースに合わせた保育
  • • 認可保育所より入りやすい場合も

家庭的保育の注意点

  • • 2歳児クラスまでなので3歳で転園が必要
  • • 同年齢の友達が少ない
  • • 保育者が休むと休園になることも
  • • 保育者との相性が重要
  • • 園庭がないことが多い

こんな方におすすめ:大勢の中で過ごすのが苦手なお子さん、初めての保育園で不安な方、感染症が心配な方、お子さんのペースを大切にしたい方に向いています。ただし、保育者との相性が重要なので、必ず見学に行き、保育者の人柄や保育方針を確認しましょう。

事業所内保育事業

企業が従業員の子どものために設置する保育施設です。認可を受けた事業所内保育では、従業員以外の地域の子どもも「地域枠」として受け入れています。

従業員枠

設置企業の従業員の子どもが対象。職場に近いため送迎が便利。

地域枠

従業員以外の地域の子どもも利用可能。自治体に申し込み。

※認可の事業所内保育は自治体への申し込みですが、認可外の企業主導型保育は施設への直接申し込みです。

居宅訪問型保育事業

保育者が子どもの自宅を訪問して1対1で保育する形態です。認可ベビーシッターに近いイメージですが、利用できるケースは限定的です。

  • • 障害児・医療的ケア児など集団保育が難しい場合
  • • 保育所の空きがなく利用調整がつかない場合
  • • ひとり親家庭で夜間勤務がある場合 など

※一般的な保活で利用することは少なく、特別な事情がある場合の選択肢です。

🦉

重要:3歳以降の「連携施設」について

地域型保育事業は原則2歳児クラスまでです。3歳以降は「連携施設」(認可保育所や認定こども園など)に移行します。

  • • 多くの自治体で連携施設への優先入園制度(加点)があります
  • • 連携施設が決まっている園とそうでない園があります
  • • 入園前に必ず「3歳以降どうなるか」を確認しましょう

地域型保育事業を選ぶときのチェックポイント

3歳以降の連携施設はどこか
連携施設への優先入園制度はあるか
保育者の資格(A/B/C型の違い)
お散歩コースや外遊びの環境
給食は自園調理か外部委託か
延長保育の対応時間

その他の保育サービス

定期利用保育事業

パートタイム就労など、週に数日だけ保育を必要とする場合に利用できる保育サービス。

  • • 週2〜3日など柔軟な利用が可能
  • • 認可保育所の空き定員を活用
  • • 自治体により実施状況が異なる

区市町村単独保育施策等

自治体が独自に実施する保育サービス。自治体によって名称や内容が異なります。

  • • 保育室(自治体独自の基準で認定)
  • • 一時保育・緊急一時保育
  • • 病児・病後児保育
  • • ファミリーサポート など

保育施設の種類まとめ

種類対象年齢申し込み先特徴
認可保育所0〜5歳自治体国基準を満たす。点数制で選考
認証保育所0〜5歳/0〜2歳施設に直接東京都独自。駅近が多い
認定こども園0〜5歳自治体幼稚園+保育所の機能
小規模保育0〜2歳自治体定員6〜19名。家庭的な雰囲気
家庭的保育0〜2歳自治体定員5名以下。保育ママ
事業所内保育0〜2歳自治体/企業企業が設置。地域枠あり
居宅訪問型0〜2歳自治体自宅で1対1。限定的

まとめ

  • 公立・私立の違いは運営主体の違い。認可なら保育料は同じ
  • 認可保育所は国基準を満たし、自治体への申し込みで点数制選考
  • 認証保育所(東京都)は施設に直接申し込み。併願先として活用
  • 小規模保育など地域型保育は0〜2歳向け。3歳以降は連携施設へ
  • 施設の種類ごとに特徴が異なる。家庭の状況に合わせて選ぼう

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