家事代行・ベビーシッター税額控除とは?
保活への影響と知っておくべきポイント
高市総理が表明した新たな税制優遇措置。
保活中の家庭にどのような影響があるのか、冷静に解説します。

この記事のポイント
- 家事代行・ベビーシッター利用料の一部を所得税から控除する制度が検討中
- 「家政士」の国家資格化も同時に検討
- 保活では認可外保育施設(ベビーシッター含む)利用が加点対象になる自治体も
- 制度の詳細は未定。今後の動向に注目
検討されている制度の概要
高市総理は、家事代行サービスやベビーシッターの利用料について、一部を所得税から差し引く(税額控除)仕組みを検討すると表明しました。
目的は「介護や育児などによる離職を減らす」こと。 育児や介護の負担を外部サービスで軽減し、仕事を続けやすくする狙いがあります。
制度のポイント
税額控除とは
支払った金額の一部を、所得税から直接差し引ける仕組み。 所得控除より節税効果が高いとされます。
「家政士」国家資格化
家事代行・ベビーシッターを「家政士」として国家資格化。 サービスの質の担保を目指す方針です。
海外ではすでに導入済み
第一生命経済研究所の鄭美沙主任研究員によると、フランス、スウェーデン、ドイツなどでは同様の制度がすでに導入されています。
フランスの例
控除額に上限はありますが、家事代行サービス利用料の約50%が所得税から控除されます。
日本でも同様の制度が実現すれば、ベビーシッター利用のハードルが下がり、 育児と仕事の両立がしやすくなる可能性があります。
保活への影響:認可外利用で加点も
この制度が保活にどう影響するか、考えられるポイントを整理します。
認可外保育施設の利用が加点対象に
多くの自治体では、認可保育園の入園選考において「認可外保育施設を利用しながら復職している」場合に加点があります。
ベビーシッターも認可外保育施設に含まれるため、 税額控除でベビーシッター利用のハードルが下がれば、 結果的に加点を得やすくなる可能性があります。
育休中の復職タイミングに影響も
ベビーシッター利用料が軽減されれば、 認可保育園の結果を待たずに、ベビーシッターを利用して早めに復職する選択肢も取りやすくなります。 これが認可外利用の加点につながる可能性もあります。
Nurseeメモ:加点のルールは自治体によって異なります
認可外保育施設(ベビーシッター含む)利用による加点の有無や条件は、 自治体によって異なります。 「週3日以上」「月64時間以上」などの条件がある場合も。 必ずお住まいの自治体の基準を確認してください。
課題と注意点
この制度には、専門家から以下のような懸念も示されています。
| 課題 | 内容 |
|---|---|
| 高所得者優遇 | 税額控除は所得税を払っている人が対象。低所得層にはメリットが薄い可能性 |
| 資格取得コスト | 国家資格化により、事業者や従事者の負担が増える懸念 |
| 地域格差 | 都市部と地方でサービス提供体制に差がある |
| 制度の詳細未定 | 控除率、上限額、対象サービスなど詳細はこれから |
専門家の指摘
社会学者の西田亮介氏は「国家資格化よりも、 事業者の認定・認証制度の方が現実的」と提案しています。 制度設計によっては、サービス価格の上昇や事業者の撤退も懸念されます。
実際の利用例:月3万円で両立
東京MXの取材では、美容関連企業の経営者である石田さんの事例が紹介されました。
石田さんの例
- •中学1年生の娘を育てながら会社を経営
- •月額約3万円で隔週の家事代行サービスを利用
- •仕事と家事の両立に役立てている
仮にフランス並みの50%控除が実現すれば、 月3万円の利用で年間約18万円の節税になる計算です(単純計算)。
まとめ
- 家事代行・ベビーシッター利用料の税額控除が検討中
- 海外(フランス等)では50%控除の事例も
- 保活では、ベビーシッター利用が認可外保育の加点につながる可能性
- 制度の詳細は未定。今後の動向に注目
保活中の方にとって、ベビーシッター利用は「認可外保育施設の利用実績」として 加点につながる可能性があります。 税額控除が実現すれば、この選択肢がより現実的になるかもしれません。 制度の詳細が決まり次第、続報をお届けします。
出典・参考
- TOKYO MX+「家事代行サービスの利用料税額控除で得られる大きなメリット」(2026年1月6日)
- 第一生命経済研究所 鄭美沙主任研究員のコメント